'06.05.07---------
黒住さやかさんのフルートリサイタルが終わりました。
あいにくの雨でしたが、会場の鎌倉・
歐林洞さんのサロンがいっぱいになり、感激しました。
黒住さんの音に対する一途な想いに応えたいと思って演奏しましたが、音をミスしてしまったところもあり、反省しています。

また、雨のせいか湿度が高かったようで、楽器にも影響がありました。
フルートは、吹口の滑り止めシールがすぐ湿りすぎてしまい、何度も貼り替えなければなりませんでした。
ピアノも、ダンパー(弦の振動をとめる部品)のフェルト部分が膨張してしまうのか、動きが悪くなりました。

エアコンはしっかり効いていたので、御客様は特に暑そうなご様子ではなかったのですが、外気の影響を受けやすいサロンでの演奏の難しさを感じました。今後充分に留意したいと思います。

演奏終了後のご挨拶の中で、黒住さんが「特にフランクのソナタは、死ぬまでにどうしても演奏したい(会場爆笑)と思っていましたが、ずっと御一緒したいと願っていた高橋さんと演奏して、感無量です。」とおっしゃいました。
とても有難いです。

私はこれまで伴奏をさせていただく際「ソリストの音楽性に自分の音楽を従わせていく」ことにとらわれすぎていました。
もちろん曲によっては、ピアノが完全に「従」の立場のものもあります。
でも、3年前に「ソロ曲では多彩な音色が出せるのに、伴奏になると単色になってしまう」と評されたことをきっかけに、アンサンブルでの弾き方を自分の中でずっと模索してきました。
今回のコンサートで、やっと道筋が見えてきたように感じています。

ちなみに、黒住さんの「死ぬまでにどうしても演奏したい曲」は、フランクの他にあと2曲あるそうです。
今回のリサイタルでさらに一回り大きくなられた彼女を、皆様にもぜひ応援していただきたいと思います。

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