’07.7.10

エレクトーン界のクラシック演奏第一人者として名高い、渡辺睦樹さんのリサイタルを聴いてきました。昨年5月に横浜でのヴァイオリンとのデュオコンサートを聴いて以来、次のリサイタルを楽しみにしてきました。今回はフォーレ・サティ・ドビュッシー・ラヴェルの作品を集めた4thアルバム「イースの伝説」リリース記念のリサイタル、会場も話題のHAKUJUホールです。

ピアノと違いエレクトーン(電子オルガン)は、右足のペダルで音の強弱をコントロールしますが、まるで足で呼吸をしているような、あまりにも自然な美しさ!。クラシック曲というとオリジナルと比較されがちですが、渡辺さんの表現力は「遜色ない」などという次元の話ではなく、格さえ感じました。ステージに置かれたスピーカーから出てくる音も、よくあるやたらと振動するような重低音もなく、ホール内にとても自然に響いていて、心地よく聴けました。

プログラム前半はニューアルバムの曲をタキシード姿で、後半はエレクトーンの様々なレパートリーを、お話も交えながら少しカジュアルに、という構成も面白かったです。最後は渡辺さんのオリジナル曲と、アルバムにも収められたドビュッシーの「沈める寺」で、感動的に締められました。購入したCD(サインも頂きました)、帰宅して早速聴きました。

’07.7.7

「フルートの世界〜飯島和久と11人の仲間達」コンサートで伴奏をさせていただきました。ソロやデュエットから11人のフルートオーケストラまでの多彩なプログラムで、特にオーケストラではフルートだけとは思えない、ブラスバンドに匹敵するような響きに圧倒されました。たくさんのお客様に大きな拍手を頂き、アンコールでは客席も爆笑の楽しい演出で(飯島先生の生徒さん曰く「いつまでもお茶目な先生♪」)無事終了しました。主催の「ヤマハミュージック横浜」のスタッフの皆様も、出演者が多く、舞台変換も頻繁な中、とてもてきぱきとしたお仕事振りでした。

コンサートの後に続けてステージで「各メーカーのフルート試奏会」が開かれました。約50本のフルートが並んだ様は、まばゆいばかり!。普段楽器店に行っても、50本もの楽器を試奏出来ることはありません。多くのお客様が次々フルートを手に取って、音を出していらっしゃいました。

演奏家にとって、素晴らしい楽器との出会いは、時にそれまで気付かなかった感性を呼び覚まされることがあります。フルートやヴァイオリンなどはコンサートでも自分の楽器を使いますから、楽器へのこだわりや想いは計り知れないものがあると思います。昨日伴奏合わせに行った会場では何と、今は亡き巨匠スビャトスラフ・リヒテル氏がジャパンツアーで使用されたピアノ(ヤマハCFlllS)を弾くことが出来ました!。深く重量感のある音色に加え、名器の条件である「反応の良さ」も素晴らしかったです。リヒテル氏が演奏された時、このピアノはどんなに多彩な音色で歌ったことだろう・・・と思いを馳せてしまいました。

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