’07.8.25

9/16のリサイタルの通し練習をしました。鎌倉芸術館・リハーサル室を借りての練習です。ビデオに撮り、音はもちろん、姿勢や腕・手等の使い方もチェックです。

テンポの取り方を迷っていた曲もありましたが、今日の練習で確定出来ました。まだ音楽的に「早口になる」ところがあるので、修正しなければ。日頃のせっかちな性格が、本当に出てしまいます。

来週には衣装もつけての通し練習です。

’07.8.21

第23回かながわ音楽コンクール入賞者コンサート「クリスタルコンサート」。フルート部門で「神奈川新聞社賞」を受賞された菅野芽生さんの伴奏をさせていただきました。会場もコンクール本選会と同じ、横浜みなとみらい小ホールです。ピアノ16名・フルート3名の方が出演されました。

曲目は7/7のコンサートでご一緒した時と同じ、P.サンカンの「ソナチネ」で、合わせにほとんど不安はなく、リハーサル時にビデオを持参してバランスも確認しました。でも本番では、菅野さん自身も「緊張した」と仰っていて、いつもの伸びやかさが少し足りなかったように思いました。

「もうコンクールではなく、記念コンサートなのだから、のびのび演奏出来るはず。」誰もがそう思うでしょう。でも本人は、コンクールの時とは違うプレッシャーにさらされています。「この演奏で○○賞なの?」「下位の人の方が上手じゃない?」そんな声がどこからともなく聞こえてきて、押しつぶされそうになるのです。コンクールで良い演奏をし、賞を受けた時のあの喜びのまま演奏出来るなら・・・!。これまでも何度かこのような記念コンサートで伴奏させていただきましたが、ソリストの皆さんは例外なく、この辛いプレッシャーを感じていました。晴れがましい舞台で、新たなプレッシャーとどう戦うか。コンクールに挑戦する演奏家にとって、不可欠な力かもしれません。

ソリストの調子が今一歩な時、今の私はまだ、演奏を無難にまとめるだけの力しかない・・と感じました。音楽をもっと率先して引っぱり、ソリストを助け上げるところまでいくには、もっともっと音楽的にも人間的にも修行が必要です。

小学校低学年の部で入賞された皆さんの演奏を、客席で聴くことが出来ました。小さな子でも、「先生に言われたことを素晴らしく良く出来る」とは次元の違う、音の出し方にある種のセンスをはっきり感じさせるお子さんがいました。フジ子・ヘミングさんも新聞のインタビューで仰っていましたが、このような才能はものすごく繊細で壊れやすい。まず指導者側に、このセンスを感じ取れる感性がなければなりません。才能は守って育てる。同時に自分で磨いて伸ばしていけるだけの力をつける。音楽に終わりはないので、才能を磨くのも一生の作業です。芽を出した美しい才能が、成長し、いつか花開くことを願わずにはいられませんでした。

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