’07.12.1

小林武史さんのヴァイオリンリサイタルを聴いてきました。2005年に初めてリサイタルを聴いて圧倒されて以来、また聴ける機会をとても楽しみにしていました。ピアノは前回と同じ、野平一郎さん。今回は野平さんの作品「デュオ・コンチェルタンテ」もプログラムに入っていました。

小林さんのヴァイオリンは、太い柱ががっしりと建っているようで、聴いていると強力に引き込まれそうになります。一昨年は、コンサートの後にお茶も出来ないくらい、ぐったりしてしまいました。今回は体調も万全にして出掛けました。

今回のリサイタルも、その音楽の柱は一層太くなっているようでした。何の迷いも感じませんでした。小林さんは戦後から日本の音楽界を牽引されてきた方です。團伊玖磨氏をはじめ、邦人作曲家の作品も進んでとりあげ、小林さんに献呈された作品もたくさんあるそうです(今回のプログラムにも2曲含まれていました)。今日でさえ「難解」と敬遠されがちな現代曲。それを「良いものは良い」と信念を通され、日本を代表するヴァイオリニストとして世界中で演奏してこられた精神力が、あの柱なのだろうと思わずにはいられませんでした。

それに小林さんも野平さんも姿勢が良く、淀みなく音楽を奏でていました。どのようにお体(特に背筋)を維持されているのかな?と考えてしまいました。あくまでもピアノの演奏の例ですが、鍵盤に触れているのは指先だけで、ぶら下がった腕をその都度ベストなポジションに保ち続けるのは背筋がかなり仕事をしています。私はアミノ酸のサプリメントを飲んでいますが・・

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