’07.12.24

ジャズヴァイオリニストの第一人者・寺井尚子さんのコンサートを聴いてきました。今日はライブハウスではなく、寺井さんの出身地・藤沢の市民会館です。ヴァイオリン・ピアノ・ベース・ドラムの、アコースティックカルテットでした。

本当に素晴らしい音楽!! 満席の客席はもちろん1曲目から拍手&歓声(クラシックでの「ブラボー!」のような)の嵐。変わった演出などなく、ただその見事な演奏を聴くだけで、「演奏するって楽しい!」という当たり前のことを強く感じました。休憩になるやいなや、ロビーのCD売場へ直行です。最後には客席全体の手拍子となり、最高に盛り上がって終わりました。

ジャズはただ「カッコいい」というイメージを持たれがちですが、寺井さんの音楽は生命力にあふれていました。サポートミュージシャンの方々も素晴らしく、丁々発止であろうはずの中にも、余裕と風格を感じました。

来年2月に横浜でライブがあるそうです。もうジャズクラブも大丈夫なので、ぜひ出掛けたいと思います。

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この秋からずっと「自分が心から好きな音楽は何か」を自問し直してきましたが、やっと「心が疼く感じ」を取り戻せてきたように思います。同時に、これまでいかに頭でっかちになっていたかを反省しました。演奏にはもちろん頭が必要です。でも一番大切なのはハート!! もっと自分の「心の声」を聴けるようにしたいです。

 

’07.12.15

友人のチェンバリスト・寺村朋子さんのコンサートを聴いてきました。リコーダーとパーカッションは飯塚直子さん。鎌倉・明月院近くの喫茶店「笛」で毎月第3土曜日に開催されているミニコンサートです。

今回は色々な組曲でまとめられた、面白いプログラムでした。ルネサンスの舞踏組曲 →フランスの舞踏組曲 →ヘンデルのイタリア風組曲 →チェンバロソロでバッハ「半音階的幻想曲とフーガ」の迫力ある演奏!

後半はピアノソロがオリジナルのグリーグ「叙情小曲集」より、リコーダーとチェンバロのデュオに合うものをお二人が選んでまとめた「組曲風」 →最後に冬にふさわしい「そり」「カリヨン」「フィエスタ」の3曲です。チェンバロはバロック期頃までの作品が多く、寺村さんもそれらの作品を中心に活躍されていますが、グリーグは意外で、しかもとても素敵でした!

山小屋のような風情の小さな喫茶店。営業時間の後、テーブルを片付け、椅子を壁に寄せて聴く者がすわり、本当に手が届くような距離で演奏を聴く贅沢。リコーダーとチェンバロの音色は、そんな空間にふさわしく、とてもあたたかな気持ちになりました。

終演後に皆でチェンバロや色々なパーカッションに触れさせてもらって、これも楽しいひと時。チェンバロは、メーカーが工場で造るピアノと違い、ほとんどが個人の工房で造られているそうです。2段鍵盤の今日の楽器は、多彩でしかもあたたかい音色でした。屋根や響板の装飾も美しく、楽器と一緒に写真まで撮らせて頂いて大満足でした。

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