’08.1.20

関係者のみの会で、ヴァイオリンとのデュオをさせていただきました。曲は、ブラームス「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ No.1『雨の歌』」です。大好きな曲ですが、これまで演奏する機会がなく、今回は本当に嬉しく取り組みました。

私は「表現したいことを全て音に出そうとしてはいけない」とずっと思ってきました。感情が高ぶりすぎて体が固くなり、音も割れ、テンポも走って自滅してきたからです。でも自分の演奏を客観的に聴き、演奏を楽しめるようになってから、やっと「弾きたい気持ち」を素直に出せるようになりました。

今回はデュオなので2人のバランス調整はソロより難しいですが、あまり策略めいたことにとらわれず、お互いの会話を楽しむよう心がけました。

今日は第1楽章のみ。5/31に同じ会で第2・3楽章を演奏予定です。とても楽しみにしています。

 

’08.1.13

荘村清志さんのギターリサイタルを聴いてきました。07年夏、NHK教育テレビ「趣味悠々」でも素晴らしい演奏を聴いていたので、楽しみにしていました。荘村さんのソロリサイタルを聴くのは2003年10月、川崎の「糀(こうじ)ホール」以来です。今日はヨコスカベイサイドポケット。前から2列目の席で、その繊細な音をじっくりと聴く事が出来ました。

アコースティックギター1本に、ヨコスカベイサイドポケットの空間は広すぎるかもしれません。しかもギリギリまで小さく設定した舞台に、最大設定の客席(このホールは、催し物によって舞台や客席の形を変えられます)。真冬で皆コートを持ち込んでいます。クロークがないのが本当に残念! もちろんPAは入っていません。「この繊細な音色は後方の席まで届いているのだろうか?」と心配になるほどでした。

でも、荘村さんの演奏は何の力みも感じさせないものでした。1曲1曲を端正に、音の余韻までも慈しんでいるようでした。アコースティック楽器の演奏家は、広いホールや響きのデッドなホールだと、後方の席まで聴こえるように、「迫力がなかった」と言われないようにと、つい力が入ってしまいます。その中で自分のスタイルを崩さずに演奏するのは非常に難しいことです。今日は前列席を予約できたおかげで?本当に期待通りの、品格ある美しさを堪能できました。

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