’08.3.18

自宅のピアノ調律の日。横須賀でのリサイタルでもいつもお世話になっている(株)サウンドウェーブの斉藤雅顕さんにお願いしました。昨年に弦総張替えをしている今年25歳のピアノ。最近はハンマーの磨耗が気になっています。

人間と同じように、ピアノも年を経ていけば、よりこまめなケアが必要です。圧縮フェルトで出来ているハンマーは、弾けば弾くほど(つまり叩けば叩くほど)フェルト層が密になって硬くなっていきます。そのハンマーをやすりで削ったりして「整音」という作業をしていきますが、それを繰り返せば当然フェルト層が薄くなり、斉藤さん曰く「(ハンマーの芯になっている)木の音が出てきてしまう」とのこと。

自宅のピアノについては「あと1回整音作業してみる」と仰いました。今日は斉藤さんの腕でまた澄んだ音を取り戻したハンマーですが、今年暮れには交換になるかと思います。ピアノの声を聴きながら、その時まで大事に大事に弾いていきたい・・と思いました。

’08.3.6

関係者のみの会で、フルーティスト・青木三木栄さんの伴奏をさせていただきました。会場は水戸市内のホテル。ちょうど梅まつりのシーズンで、偕楽園には行けませんでしたが、車窓から美しい梅の樹々を見ることが出来ました。

クラシックの他、シャンソン・ジャズ・タンゴ等、変化に富んだプログラム。準備は大変でしたが、今の私が理想とする、曲中に自分が入り込むような、別の人格になるような状態を作る訓練を重ね、本番に臨みました。特にジャズ(風のアレンジ)を弾く際はテンションをかなり高めにキープしますが、緊張感とはまた違うこの感じに、だいぶスムーズに入れるようになりました。

会場のピアノは残念ながら調律もされていませんでした。コンサートホールのように温度・湿度を管理されたピアノ庫で休息できるピアノと違い、ホテルやイベント会場のピアノの状態は過酷です。都心の一流ホテルでも、宴会場の裏の廊下に置きっ放しだったりします。そんな保管状態なら必要な時に楽器店からレンタルすればいいのに・・と思います。ピアノにとってはその方がずっとよいし、1台買うより安く済むのでは?

今回もかわいそうなピアノ・・・でも今日の大切な相棒です。普段のコンサートのように「今日はよろしくね」の気持ちを込めて弾きました。幸いな事に、タッチはとても私好みでした。一昨年にハンマー状態の悪いピアノで右肘を痛めて以来、タッチに一層神経質になっていましたが、一安心でした。

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