’08.8.28

いつもお世話になっている横須賀地区の地元ラジオ局「FMブルー湘南」さんの番組「遊びに来ませんか スタジオへ」に、またお邪魔してきました。今年4月、横須賀でのリサイタル前に、地元の情報誌「タウンニュース」の取材を受け、主に「ピアニストになった道程」について質問されたので、今日もそこを中心にお話させていただきました。思うところがたくさんあり、スムーズに話せなかった部分もありました(反省)。「スタートが遅い上に、回り道もしてきたけれど、たくさんの方の応援をいただいて、やっと自分の道が見えてきた。それを大事にしていきたい。」と、お話しながら自分でも気持ちを新たにしました。

番組の後半は、「クラシックコンサートが『堅苦しい』ワケ」「長い曲が多いのはなぜ?」の他、9/15のリサイタル「水の情景 part 2」のこともお話させていただきました。

 

’08.8.24

北京オリンピックが閉幕しました。スポーツは「見るだけ」ですが大好きです。またアスリートと演奏家は、一発勝負の本番、フィジカル・メンタル双方のトレーニングなど共通点が多く、とても興味深いです。オリンピックもいつも楽しみにしていますが、今回も感動だけでなく、考えさせられる事がたくさんありました。

中でも「2連覇」が目立ったこと。「次はメダルを目指して」「次はもっと良い色のメダルを」ならよくわかります。でも、頂点の金メダルを手にした選手が、なぜまた4年間苦しく厳しい練習・プレッシャーに耐える生活を選ぶのか、以前は驚くばかりでした。今回はインタビュー記事などから、その理由を感じることができました。

 

本番(オリンピック)は最終目標ではなく、人生の通過点なのだと思います。スポーツ医学の発達でトレーニング方法の開発も進み、選手寿命が長くなりました。競技生活が昔よりとても長いスパンで考えられるようになり、30歳以降の選手も全く珍しい存在ではありません。より充実した競技人生が可能になる反面、選手本人は常に「続けるか・やめるか」の選択を迫られることになります。その葛藤の中で続けてこられたのは、やはり本当に好きなことであるからこそと感じました。

また、多くのメダリストの言葉「応援してくれた皆さんに感謝している」、お仕着せの言葉ではないでしょう。私も実感しています。どんなに好きなことでも、これまでに「やめたい」と思ったことは数え切れないほどあったはず。自分の気持ちだけでは乗り越えられないように思うときも少なくありません。その時支えになるのが周囲の人の応援です。先生、コーチ、家族、友人、ファン・・・・。励ましの言葉で、沈みかけていた気力を取り戻してこれたこと、私もたくさんありました。自分に力がよみがえってきた時、「応援してくれた方々に何とか恩返しをしたい」と自然に思うようになりました。その気持ちが、続けていく新たな力になること、オリンピックを通して改めて感じました。

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