’08.9.28

28日はソプラノの桑田葉子さんと「逗子童謡の会」にお邪魔してきました。気候もようやく秋めいてきて、さわやかな気持ちで演奏させていただくことが出来ました。バーンアウトの状態からも復活し、精神的にゆとりを持って過ごしています。「逗子童謡の会」では準備したCDが完売! ご購入頂けなかったお客様には、翌日すぐご送付しました。とても有難いことです。

 

’08.9.23

横浜バロック室内合奏団のコンサートマスター・小笠原伸子さんのリサイタルを聴いてきました。横浜みなとみらい小ホールで、バッハ「無伴奏ソナタ」「無伴奏パルティータ」全6曲です。

小笠原さんのお誕生月の9月に、この「バッハ無伴奏全曲リサイタル」を続けられているそうで、今年で5回目とのこと。同じ曲目でもその時の思いは全て異なると思います。それを曲に乗せて演奏出来なければ「いつも同じコンサート」になってしまいます。感性に自信がなければ出来ることではありません。私は今回初めて伺ったのですが、小笠原さんは「今の自分全て」を楽しんで演奏されているような余裕を感じました。正味2時間のプログラムも、全曲暗譜でした!

生音を楽しむのが通例のクラシックコンサートですが、聴くには余り舞台に近い席よりも、壁からの反射音も混ぜて聴けるやや後方の席がベストであることが多いです。今日の座席は真ん中より後方の正面でしたが、横浜みなとみらい小ホールは前の方が聴きやすいのでしょうか・・。直の音は遠く、壁からの反響もあまり無く、少し残念でした。次にこのホールで聴く時は、席に注意したいと思います。

 

‘08.9.22

フルーティスト・青木三木栄さんと、12/17にミューザ川崎・市民交流室で予定されているリサイタルの打ち合わせをしてきました。青木さんは劇団四季や東京宝塚劇場でも演奏されていて、「舞台を作り上げていく過程がとても好き」と仰っていますが、自分自身の音と真剣に向き合うソロ活動も大事にしていきたいとのこと。今回は3年ぶりの待望のリサイタルです。

曲目は「今自分が吹きたいと思うもの」で決めていくそうで、今回はバッハのソナタや、華麗なテクニックが楽しめる2つの「幻想曲」のほか、フルートのために美しくアレンジされた「赤とんぼ」「宵待草」「ハバネラ」など、とても魅力的なプログラムです。チラシが出来上がりましたら、掲載させて頂きます。

 

‘08.9.20

次回のCD録音場所の候補になっている「相模湖交流センター 多目的ホール」へ試弾に行ってきました。音響の素晴らしさで、クラシックの録音にとても多く利用されているホールです。ただ、設置されているピアノが、ベーゼンドルファー社の「モデル225(92鍵盤)」。私はベーゼンドルファーのピアノにはあまり慣れていなく、一度試弾をしておきたいと思いました。

噂に違わぬ素晴らしいホール! 舞台・客席全体が音に包まれるようで、とても心地よいホールです。クラシックの録音では、ホールに要求される条件がコンサート以上にたくさんありますが、それらも殆どクリアしている貴重な会場です。そしてピアノ。状態も良く、とても豊かな響きで風格さえ感じました。

でも肝心の私自身が、15日のリサイタルからの疲労回復が不十分で、このピアノの音をしっかり受け止め切れませんでした。「弾いてみれば何か曲のイメージがわいてくるだろう」と、特に試弾する曲を決めずに行ったのですが、いろいろな曲を弾いても体力を消耗するばかり・・・。バーンアウトしていたのでしょうか・・・。それでも「きっと何か出来そう」と強く感じました。きちんと疲れを取って、また出直してこようと思いました。

今日もビデオを持って行き、録画を確認しましたが、思ったよりも音色が良く、音楽の流れにもゆとりがあることに驚きました。自分ではぼろぼろの状態だったのに、客席から撮った映像を見ながら聴いていると、ピアノの持っている音色が私を助けてくれているように感じました。何て懐の大きいピアノ・・・。今度のCDも「ディスク クラシカ ジャパン」からリリース予定ですが、この「相模湖交流センター」以外にも様々なホールでレコーディングをされています。なのになぜ今回わざわざ私にこのホールを打診して下さったのか、判ったように思いました(考えすぎ?)。

 

’08.9.15

藤沢リラホールでの3度目のリサイタル「水の情景 part 2」。前回以上のお客様にご来場頂き、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

体調(体の具合、耳の具合、腕・手の調子、疲労の回復具合、精神状態等)に、5月横須賀ベイサイドポケットでのリサイタルよりもしっかり気を配ってきました。100%の体調で本番に臨めれば、それに越したことはありませんが、100%でなくても焦らないこと、その時出来ることを精一杯ご披露しようという気持ちを持てるようになりました。テンポも、体調・ピアノ・響きの聴こえ方等で微調整出来るようになって来ました。

初めての曲に加え、初めてでなくても難易度の高い曲を入れた今回のプログラム。納得のいくまで準備しても、精神的な余裕がもう一歩足りませんでした。ミスや音色の硬かった所がとても心残りです。お客様は好意的に聴いて下さる方が多かったようで、たくさんの拍手、アンケートに寄せられた励ましのお言葉、「お話(リラホールのリサイタルでは、自分で曲に関するお話をしています)が簡潔で分かりやすく、楽しく聴けた」というご感想もたくさん頂きました。そして「雨だれの前奏曲」の演奏後に「ブラボー!」と声掛け下さったお客様・・・。ステージ上で涙が出そうになりました。

録画したビデオを確認しましたが、もっと「余韻」を自分でも楽しめるくらいになりたいです。かなり落ち着いて響きを聴きながら弾いたつもりでも、少し前のめりに感じました。それに「お辞儀の後」の動作(再び腰掛ける、または舞台袖へ退場)が早い・・・(ビデオだと所作も確認できます)。やはり精神的な余裕の無さがこのようなところにも出るようです。

後日、プログラム曲のレッスンをお願いした井上二葉先生に、お電話でご報告しました。「お客様が増えて演奏を喜んで頂けたのは何より。その上で、どんな方が聴いて下さっていても、私たちのやるべきことは、その作品を伝えること。いつも作曲者の前で弾く気持ちでいれば、怖いという気持ちは減っていくはず。」そして「演奏会の度に、何か一つでも良くなっていれば良いと思いなさい。」と心強いお言葉を頂きました。

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