’09.1.25

レコーディングの会場「相模湖交流センター」に個人で練習に行ってきました。ピアノがベーゼンドルファー社の「モデル225(94鍵)」のため、タッチや響きに慣れた上で音作りをしていきたかったのです。

でも、問題なのはピアノや会場ではなく、私自身でした。いつものようにビデオ録画もしましたが、後で見てみると何かすごく抑制されている感じでした。

「感覚や思い込みでなく、楽譜通り、作者の指示通りに弾かねばならない。そうすれば自分の音楽は自然に出てくる」「大げさな表現をしてはならない」「いつも美しく心地よい音色でなくてはならない」「雑になってはならない」等々・・・。これらは過去の反省から得たもので、すべて当たり前のことですが、かえってこれら様々なことが自分を縛り、割り切れない気持ちのまま弾いているようでした。それに加え「腕や手を痛めないように」という慎重さが、ますます伸びやかさを奪っていました・・・。

今回またレコーディングの機会に恵まれたことは、本当にチャンスだと思います。せっかくのチャンスに自分が演奏家として弾きたいように弾かなくてどうするのでしょうか。

どれだけ自分を解放できるかが課題になるなど、思ってもいませんでした。レコーディングまであと2ヶ月、このチャンスを何としても生かしたい。新たな目標が見えてきました。

 

’09.1.13

昨日購入した「音楽家の身体メンテナンスBOOK」(J.ジュベット・J.オーダム著 中村ひろ子訳 春秋社)。これまでに類書は出ていましたが、この本は内容はもちろん、オールカラーでわかりやすい図・楽しいイラスト・短いコンテンツと読みやすさ抜群です。「スポーツ医学を応用した、音楽家のための毎日のカラダづくりマニュアル」と謳っているだけあり、耳、骨格や筋肉、呼吸の仕組みが、演奏という動作に則って説明されています。

身体のメンテナンス、故障・ケガの対処法、さらに音楽家独特の問題(「身体より楽器を大事にする」とか)やメンタルトレーニングまで、とても興味深く、一気に読んでしまいました。

これまでも故障や体調に悩んできましたが、この本はとても助けになると思います。「楽器を演奏するのは身体にとって大変な負担だということを肝に銘じるべき」という文にはハッとさせられました。心身ともに良い状態で長く演奏を続けていくために、毎日心がけていたいと思います。

 

’09.1.12

昨年暮れに引き続き、レコーディングに向けて、井上二葉先生のレッスンを受けてきました。「ここから先は趣味の領域だけど」と前置きの後、先生のお考えをたくさんレッスンしていただきました。最後に「私が聴きたい、という方向にさせてしまったけれど、最終的には自分で決めるように」とのお言葉。これが出来なければプロとは言えないはずなのに、私は「先生の仰る通りに弾けばよい」とか「先生の仰る通りに弾かなければバツが悪い」という甘えがあったように思います。録画したビデオを聴いたところ、やはり先生のアドバイスの方がしっくりくる気がしましたが、安易に従うだけではこれまでと何も変わりません。自分の感覚を研ぎ澄ませて、じっくり弾き込みたいと思います。

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