’11.10.2
〔藤沢リラホールでの「リサイタル @藤沢 vol.6」〕

藤沢リラホールでのリサイタルも、おかげさまで6回目。
今年は「ショパン&リストプログラム」です。
前半はショパン。
「夜想曲 遺作」
「ワルツ 遺作 op.69-1」
「夜想曲 No.8」
「子守歌」
「舟歌」

後半は、今年生誕200年のリスト。
「愛の夢 No.3」
「エステ荘の噴水」・・・ショパンにはない「宗教(キリスト教)」の要素を持った曲
「悲しみのゴンドラ」・・・同じくショパンにはない「無調」の曲
「リゴレット・パラフレーズ」・・・こちらもショパンにはない「編曲」もの
「ラ・カンパネラ」

アンコールには、リスト「コンソレーション(なぐさめ)No.3」とショパン「ワルツ No.6(子犬のワルツ)」を演奏しました。

お客様がとても集中して聴いて下さっているのを、感じました。
最大200席で、客席とステージが近い藤沢リラホール。
お客様お一人お一人のお顔まで分からなくとも、下を向いたりせず、まっすぐこちらを向いて聴いて下さっているのが、とてもよくわかるのです。

「クラシックだから静かに聴かなければいけない、ではなく、
演奏に吸い込まれて、会場全体が一つになっている感じだった。」というご感想がありました。
とても嬉しいです。

・・・なのに、集中し切れなくて音が抜けたり、ミスしたりしたところがあって、とても反省しています。
藤沢のリサイタルも、もう6回目なのだから落ち着いて出来るはず、出来なければならない、というプレッシャーがありました。
6回目という回数を自信に出来るなら良いものを、自分の弱さに目が行ってしまった・・・
集中するには、空元気ではダメ、今の自分の弱いところも全部受け入れる必要があった、と思い知りました。

曲目には「気楽な曲」も配したつもりでしたが、
「静かな曲」「優しげな曲」が、必ずしも気楽な気分で弾ける、聴けるとは限りませんでした。
20分、30分かかる大曲が当たり前のように並ぶ、一般的なリサイタルに比べ、
短い曲ばかりの私のリサイタルは、「一つ格が落ちるもの」という卑屈な思い込みもあったように思います。
プログラミングには、さらに演奏経験が要るように思います。


今後は、コンサートそのものの内容を磨き、工夫していくことはもちろんですが、
宣伝・広告の仕方も改めて考えなければと思いました。
藤沢のリサイタルは毎年、「江ノ電沿線新聞」に広告を出しているのですが、
社長さんも「もっとお客様に来て欲しい。次回は何か工夫をしよう。」とおっしゃっていました。

《チラシを、もっと多くの方の目に触れるような方法を考える》
・・・8月・9月に聴きに出かけたコンサートでいつも、「ここにチラシの挟み込みをさせてもらえていたらな・・・」と残念に思っていました。
湘南、鎌倉など、藤沢に近い地域でのコンサートでは、特にそう思いました。
「文字情報よりチラシが欲しい」というお客様は多いのですし、
主催者間、業者間で牽制し合っていないで、「お互いに得をする」と思えば良いのでは?
好意で挟み込むばかりでなく、「1公演につき○○円」など料金設定すれば、それだって収入になります。

チラシをたくさんもらうのを嫌がるお客様もいらっしゃるかもしれませんが、そこはお客様の自由。
コンサート会場には「不要チラシ回収箱」もありますから、不要な方はそこに捨てていただくようにすれば良いのではないでしょうか。

《広告を出す時期も考えてコンサート日程を決める》
「江ノ電沿線新聞」は、クラシックコンサートの広告面が大きく、いつもありがたく利用しています。
この新聞の発行は毎月1日。
今回のリサイタルは9月1日発行号に掲載していただきましたので、1ヶ月以上開いてしまった・・・
広告の効果が落ちてしまったかもしれません。

藤沢リラホールのDM発送は、8月末。
9月1日も8月末も残暑が厳しく、「コンサートに行こう」という気持ちにはなかなかならないもので、
10月初めのリサイタルは、宣伝時期が難しかったように思います。


お客様のご感想に、
「すべての曲にこれだけ気持ちを入れて演奏できるピアニストは、とても少ない。」
「紡ぎ出す音に絶対的な魅力がある。
迷わず、目指すところに矢を射って進んで下さい。」
というお励ましがありました。
とてもありがたいです。
自分の軸がぶれないようにしつつ、「今のままで良い」ことと「変えたほうが良い」ことを改めて考え、もっともっと良いリサイタルにしたいです。

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