2013.10.5【NHK音楽祭】


NHK音楽祭の最終日、チョン・ミュンフン指揮:フランス放送フィルハーモニー管弦楽団のコンサートを聴いてきました。

ベルリオーズ「ローマの謝肉祭」
ビゼー「カルメン」組曲、オペラ「カルメン」より抜粋
ストラヴィンスキー「火の鳥」(1919年版)
ラヴェル「ラ・ヴァルス」

メゾソプラノの藤村実穂子さんは、以前にテレビでリサイタルを聴き、
その美声と真摯な表現に魅了され、大ファンになりました。
ぜひ生で聴きたいと思っていましたが、ヨーロッパでの活動に多忙な藤村さんは日本でのコンサートがとても少なく、なかなかチャンスがありません。
今日は待ちに待った日となりました。


チョン・ミュンフンは、先日やはりテレビで聴きましたが、生で聴くのは初めてです。
フランス放送フィルハーモニー管弦楽団も、寡聞にして初めて耳にしました。

感想を述べるとキリがないのですが、「生きてて良かったなぁ」という気持ちになりました。
毎年、世界の一流オーケストラ、指揮者、ソリストを招聘しているNHK音楽祭。
そのすごさを、まざまざと感じました。

野暮な言葉で感想を語る気になれません。
新聞批評で、評論家がプロの言葉で語ってくれるのを待つことにしたいと思います。


美しいもの、素晴らしいもののもつパワーを、ますます感じるようになりました。
良いコンサートや展覧会では、そのパワーを受けとめるのにもエネルギーを使うので、
帰宅時はかなりフラフラになります。
平日夜のコンサートは混雑した電車で帰るのがしんどいものですが、今日は土曜日。
ゆったり座って帰ることが出来ました。
今日の感動が血肉となるよう、じっくり味わいながら思い返したいです。

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2013.10.2/10.23【FM収録】


スカぴあメンバーが月替りで出演している、FMブルー湘南のクラシック音楽番組「スカッとスカぴあ」。
当番が回ってきました。
毎週土曜日の10:30〜10:50放送で、対象地域以外でも、パソコンでお聞きいただけます。
(「FMブルー湘南 サイマルラジオ」で検索)

昨年(2012年)の8月から「月替りの担当者が、曲の紹介をする」というスタイルになりましたが、
リスナーの方々からの評判も良くなってきて、とても有難いです。


この番組で取り上げる曲は、4月〜7月の放送ではスカぴあ本番で演奏する曲のご紹介になりますが、
それ以外の時期は担当者に任されています。
先月のリサイタルで「秋もの」コーナーを設けたこともあり、
今月は「秋にちなんだクラシック」というお題で選曲してみました。

1週目:ヴィヴァルディ「四季」より 「秋」
2週目:チャイコフスキー「四季」より 「10月・秋の歌」「11月・トロイカ」
3週目:山田耕筰「待ちぼうけ」/小林秀雄「落葉松」
4週目:ピアソラ「ブエノスアイレスの秋」


超・有名曲のヴィヴァルディで始め、
それ以降の週は、ジャンル(楽器や歌)が重ならないように選んでいます。
ピアノ曲には素敵な小品がたくさんあるのですが、
あまりマイナーな曲になってしまうのも番組としては難しく、
演奏される機会も多いチャイコフスキーのみにしました。

紹介する曲を毎週変えるのは、私にとっては初めてです。
1曲を1ヶ月かけて掘り下げるよりも「広く浅く」になってしまいますが、
1つのテーマで色々な曲を選ぶ作業は、自分自身のリサイタルの選曲作業と通じるものもあり、
楽しく進めることが出来ました。


次回の出演は、来年2月の予定です。
紹介する曲は、3/1のリサイタル「グリーグ:叙情小曲集 全曲演奏会 vol.3」の曲目の中から選ぶことになるでしょう。
グリーグ&ショパンというプログラムですが、どの曲をどんな風に紹介しましょうか…
楽しみながら準備していきたいと思います。

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2013.9.23【サロンコンサート】


横浜市上大岡の「ひまわりの郷(さと) 音楽ルーム」で、リサイタルをしました。
「ひまわりの郷」には、素晴らしいホールもありますが、
今日は音楽ルームで40名様限定の「サロンコンサート」です。
おかげさまでチケットも完売し、とても有難い気持ちで開催することが出来ました。


秋には7年前(2006年)から毎年、藤沢市の「藤沢リラホール」でリサイタルを開催していましたが、
今年は残念ながら資金繰りが難しく、小規模で出来る別の会場を検討していました。

いくつかの候補の中から、雰囲気や交通の便の良い「ひまわりの郷 音楽ルーム」に決定。
「40名様限定のサロンコンサート」という趣旨での開催を決めて、準備しました。


この音楽ルームでは、16年前(1997年)に連弾のリサイタルをしたことがありますが、
ソロリサイタルの開催は初めてです。

サロンコンサートの形態は、これまでにも鎌倉市「歐林洞」や横須賀市「カスヤの森現代美術館」「ヴィドフランス」などで経験してきましたので、
その時のことを思い出しながら準備を進めました。

曲目は、ショパン&ドビュッシーに、秋にちなんだ曲をはさみました。
初めての会ですので、新規のお客様も想定し、馴染み深い曲を多くしました。


会場は小さくても、演奏する量はソロリサイタルと同じです。
弾き慣れている曲が比較的多いにもかかわらず、
出番前の緊張感は変わりませんでした。

「大丈夫!」と自分で自分をしっかり励ましていないと、その緊張に耐えられないのですが、
今日もやはり同じ心境…


また、準備の段階から、どういうわけか練習が辛く、
練習のために重い腰を上げるのがしんどい毎日でした。
7月の「スカぴあ」の疲れなのか、連日の猛暑・酷暑のせいなのか…

演奏をもっと良くしたい、完成度を上げたいと思うあまり、
プレッシャーが日に日に強まり、イライラしていたせいもあったかもしれません。

チケットが売れていれば気分良くなりそうなものなのに、
イライラや不安が収まらず、本当に困りました。
些末にとらわれず、本番をお客様と一緒に楽しもうと考えるようにしてきましたが、
まだまだ不十分だったようです。

こういう心境・状況を、まるごと楽しめるようにならないとダメですね…

お客様からのアンケート用紙は、35枚を回収。
コンサートやイベントの当日は色々なことがあります。
演奏者には分からないこと、スタッフでも気づけないこともあり、
毎回アンケートを実施していますが、
いつもたくさんのお客様がご協力下さり、本当に助かっています。

「印象に残った曲」のトップ3は、「別れの曲」「幻想即興曲」「月の光」でしたが、
他の曲にも全て票が入っていて、嬉しい限り。
「秋もの」で取り上げたハンニカイネンは、
秋にちなんだ曲の中でも一番暗い曲かなと思っていましたが、
意外にも好評をいただきました。


会場の雰囲気については「アットホーム」「奏者の息づかいも感じられる」と、
ほぼ良好といったところでしたが、ご指摘もいくつか…

「壁の汚れが気になる」
会場を練習で借りた際、会場スタッフの方にお話したのですが、改善されていませんでした…

「壁に囲まれているので、圧迫感があった」
小さい会場ですので、考慮しなければならないことでした。
客席後ろのブラインド、外に人通りもあるので半開にしましたが、
全開にした方が良かったかもしれません。

「楽器自体の音が甘く、しまらない」
ヤマハのS4でしたが、残念ながら持ち音が素晴らしいという楽器ではなかったです…

「客席の椅子が堅くて疲れる」・・・多数。
とてもおしゃれな感じの木の椅子で、素敵だと思っていましたが、
長時間座ってみたことはなく、堅さには気づきませんでした。反省です。


トークやプログラムの曲目解説について、
「ありきたりの内容ではなく、希代子さんの言葉で語っていることが印象深かった」
というご感想をいただきました。
音楽辞典やCDの解説を写したような文面に抵抗があり、
親しみやすい文にしたいと思っていましたので、嬉しかったです。


アンコールについては、
「用意した曲の他に、お客様に
『今日のプログラムの中から1曲弾きます。何がよろしいでしょうか』
と直接聞いてみても、面白いのではないか」
と提案をいただきました。

普通のコンサートホールでは難しくても、サロンコンサートなら充分可能で、
お客様と奏者の距離も一層縮まりそうです。
コンサート後に懇親会や交流会を開くのも素敵ですが、
時間的・資金的に難しければ、こんな工夫も良いですね。

初めての会。
まずやってみよう、お客様の反応や感想を伺って、それから以降の策を練ろう、と考えて開催しました。
そして色々なことを感じ、知ることが出来ました。

今度サロンコンサートを行う際は、椅子のこともありますし、
会場を再検討しないといけないかもしれません。
ピアノも、もっと良いものが入っていると有難いですし…

早速、会場探しから始めたいと思います。

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