2015.5.17【逗子童謡の会】

毎年伺っている「逗子童謡の会」。
今日で236回を数えるそうです。
今回は二期会のソプラノ・桑田葉子さんとご一緒させていただき、伴奏とソロ演奏を致しました。

今日の前半は、「夏は来ぬ」「浜辺の歌」「荒城の月」などの懐かしい歌に、
1946年〜62年にNHKラジオ第1放送で放送された「ラジオ歌謡」から、「夏の思い出」「あざみの歌」など。
後半には、山田耕筰没後50年にちなみ、「この道」「赤とんぼ」「あわて床屋」、
最後は外国曲で、「幸せなら手をたたこう」「サンタルチア」などを集めました。


講師演奏では、ピアノソロで「希空〜まれぞら(澤野弘之)」と「英雄ポロネーズ(ショパン)」を演奏しました。
「希空」は、現在放映中のNHK朝の連続ドラマ「まれ」のテーマ曲。
「英雄ポロネーズ」は、先月・横須賀でのリサイタルでも演奏しましたが、
「逗子童謡の会」では初披露です。
さらに桑田さんの伴奏として、「城ヶ島の雨(梁田貞)」「からたちの花(山田耕筰)」「私のお父さん (プッチーニ)」をご一緒しました。


伴奏をし続けた後にソロ演奏をし、さらに休みなく伴奏が続くという、
気持ちの切り替えがかなりハードな会。
毎回のことではありますが、今日は5月にしてはずいぶん暑い日で、集中を保つのが難しく感じました。
ずいぶん汗もかいてしまいましたが、水やお茶では何となく足りず、
水分不足よりミネラル不足を感じたように思います。


次回は7月にお邪魔する予定です。
今年は梅雨入りが遅くなりそうとも聞き、蒸し蒸しとした気候のさなかかもしれません。
爽やかな気持ちでお聴きいただけるよう、気持ちを新たに、体調も整えて準備に励みたいと思います。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

2015.4.26 【リサイタル ピアノ名曲コンサート vol.10】

毎年開催している、ヨコスカ・ベイサイド・ポケットでのリサイタル「ピアノ名曲コンサート」。
今回で10回目を迎えました。

プログラム前半は、「ピアノで巡る 美しい国々」と題し、
前回のリクエスト曲(曲名93曲/作曲家名14人)の中から、
作曲家の国籍が重ならないよう、6曲を選びました。

ランゲ(ドイツ)「花の歌」
モーツァルト(オーストリア)「ピアノソナタ ハ長調 K.545 第1楽章」
サティ(フランス)「ジュ・トゥ・ヴ」
・・・ナレーションでフランス語の歌詞も一部朗読してもらい、演奏に入りました。

グリーグ(ノルウェー)「トロルハウゲンの婚礼の日」
ラフマニノフ(ロシア)「前奏曲 嬰ハ短調 『鐘』」
ショパン(ポーランド)「英雄ポロネーズ」

後半は、「第10回記念 至高のピアノソナタ」と題し、
ベートーヴェンの「熱情ソナタ」を演奏しました。

・・・・・・・・・・・・・・

このリサイタルでは、これまで長い曲は避けてきましたが、マンネリも心配です。
前回のアンケートでは、何分くらいの曲までOKかどうかも、5択でお尋ねしました。
最長の「30分くらい」というお答えが最多でしたが、
「20分くらい」「10分くらい」というお答えも、かなりありました。

そこで今回は、演奏時間約25分で、リクエストも多かった「熱情ソナタ」を選曲。
プログラム後半は、この1曲で勝負することにしました。

結果としては、「後半に大曲を持ってきたことで、コンサートの印象が引き締まる」と好意的なご意見が多かったです。
(このプログラムに納得してご来場下さったお客様だからかもしれませんが・・・)

・・・・・・・・・・・・・

3月のリサイタルに引き続き、今回のプレッシャーも半端でないものがありました。
自分への要求が高くなるのは当然で、むしろ望ましいことですが、
失敗を恐れる気持ちがふくらむばかりで、危機感すら感じるほどでした。

これを乗り越えるには、結局、「今、この瞬間に集中する」しかありませんでした。
練習、休養、日々の生活、当日のゲネプロ、そして本番、それぞれに集中し、先を考えないこと。
「リサイタルが無事に終わったら、◯◯をしよう」
などと考える楽しみも、かえって苦痛になることもあったのでやめ、
これ以上先の不安にとらわれないよう、心がけていきました。

・・・・・・・・・・・・・

最後の「熱情ソナタ」が終わった時、「ブラボー!」のお声をたくさんいただきました。
これまでのコンサートの中で、一番多くいただけた「ブラボー!」。
なのに、プレッシャーを乗り越えることで精一杯だったのか、気持ちは意外なほど醒めていて、
達成感も高揚感も感じられず、少し残念でした。

今後は、嬉しさももっと味わえるよう、心の余裕を持てたら良いなと思います。


・・・・・・・・・・・・・

今回、しんどい精神状態をくぐり抜けられたことは収穫だったと思います。
ただ、このリサイタルには何らかのリニューアルが必要だと、改めて感じました。

選曲、ターゲットの絞り方、お話(ナレーションやトーク)の有無、etc・・・
もう一度、リサイタルのイメージ作りから組み直したいと考えています。

精神的にも、毎回こんなにいっぱいいっぱいで大丈夫なのか・・・という反省もあります。
若い時は「元気で一生懸命!」だけで良くても、
年齢を重ねたら、ある種の余裕のようなものも醸し出せたら良いなと思うのですが、
それは無茶な注文なのでしょうか・・・

また今回、10周年の感謝の気持ちを何かで表したいと考えていたのですが、
良い案が浮かばず、特別なことは何も出来ませんでした。
「何周年」は単に主催者側の状況に過ぎませんが、10回目を迎えられたのは、やはりお客様のおかげです。
もっと思い切ったことをしても良かったかな・・・
でも、それにとらわれて、演奏がおろそかになっては、元も子もないし・・・
迷った挙句、何も出来なかったのが残念で、その辺りの企画力不足も痛感しています。


「今回でいったん一区切り」として来年は開催せず、考える時間を設けたことは、結果としては良かったと思っています。


「まずはこの4月末までに、どれだけ成長出来るか、やってみよう」
そんな想いで取り組んできました。
自分の中でぶれない部分、大切にしていきたい芯のようなものは、はっきりしてきて、
少しは成長出来たかな・・・と思います。

今回得られた精神力を糧に、今後の可能性を見つけられるよう、願いたいと思います。

Indexのページを新しいウインドウで開く>