2016.4.27 【ホールリハーサル】

 

5月5日に開催される、ヴァイオリニスト小林明代さんのリサイタル。
その通しリハーサルが、本番と同じ会場・横浜市のフィリアホールで行われました。

本番と同じ会場で練習出来るのは、本当にありがたいこと。
ドレスも着て、本番同様に演奏します。

 

フィリアホールには、一昨年・2014年にも小林さんのリサイタルで訪れましたが、
レコーディングにも使われるほど素晴らしい音響を誇る、
神奈川県内有数のクラシック専用ホールです。

このホールには、スタインウェイのフルコンサートグランドピアノが2台もあります。
どちらも素晴らしい楽器ですが、1台は非常にタッチが重く、
ピアニストのみならず、ピアノ調律師さんの間でも話題になるほどだったそうです。

私も以前に、このピアノを触らせていただきました。
「タッチが重い」というのは、大きな音を出すのに力が要る状態を言うと思いますが、
このピアノは、弱音でも、音を出すことそのものに力が要る印象を受けました。

ガッチリと弾きたいタイプのピアニスト向きで、
ある程度の体格と筋肉量の持ち主でないと、弾きこなせないように感じたことを覚えています。

このピアノを選んで演奏するピアニストが少なかったのか、
最近、アクション部分を交換されたそうで、だいぶ弾きやすくなったとのこと。
今日は両方のピアノをステージに出して下さり、
弾き比べてから決めて良いという、有難いお話でした。

さっそく試弾。
私は試弾の際、まずは一番上から一番下まで、すべての鍵盤を一気に弾いてみて、
音や響きにひずみを感じないか、確かめることにしています。

タッチが重かったピアノは、以前の印象とはずいぶん変わり、
あの腕全体にずっしりきてしまう感じが減って、弾きやすくなったように思いました。
それでも、やはりもう一方のピアノの反応の良さ、倍音の響きの美しさが気に入り、
結局、前回と同じピアノを弾かせていただくことにしました。

 

最高峰のピアノが2台もあり、なおかつ、選んで弾けるという、
他ではなかなか得られない、素晴らしい経験だったにもかかわらず、
肝心のリハーサルは、精神的な余裕の無さから、
まだまだ守りに入ってしまっている感が大ありでした・・・
ビデオ録画で確認すると、「とりあえずソツなく弾いている」という印象です。

リサイタルまで、あと10日。
この物足りなさを埋めるにはどうしたら良いものか・・・
音楽的なことはもちろん、身体が硬くなっていないか、
呼吸が浅くなっていないかなども、今一度チェックして、
出来ることを全てやって、本番に臨みたいと思います。

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