2014.9.26【ひたちなか市幼稚園 教育コンサート】

茨城県ひたちなか市で、コンサートに出演しました。

ひたちなか市内の公立・私立幼稚園児の保護者の方を対象にしたコンサートで、
日頃の育児の忙しさの中、心癒される時間を過ごしていただくという内容です。



上野学園短大講師のフルーティスト・青木三木栄さん、
北鎌倉女子学園講師のハーピスト・安井弘子さんとの3人での出演で、

アヴェ・マリア/ヴェニスの謝肉祭(フルート&ハープ)
星に願いを/妖精の踊り/グレートデイ(ハープソロ)
愛の夢第3番/幻想即興曲(ピアノソロ)
小舟にて/チャルダッシュ(フルート&ピアノ)
フルートとハープのための協奏曲より 第1楽章(フルート&ハープ&ピアノ)

様々な編成と急緩交えた曲目で、プログラムを組みました。
アンコールとして再び3人で、
「アナと雪の女王」より「レットイットゴー」と「ふるさと」も演奏しました。



間のMCでは、楽器を始めたきっかけや、ハープについてのお話なども交え、
和やかな雰囲気の会となりましたが、
私としては、演奏でもMCでも、
もっとお客様の側に歩み寄った表現が出来れば良かったと感じました。


チケットをご購入下さり、ご来場下さるお客様は、いわば「非常に能動的な聴衆」です。
一方、学校の芸術鑑賞教室などで、授業の一環として行われる演奏会ですと、
いやいや来ている「非常に受動的な聴衆」になってしまうこともあるでしょう。


今日のお客様は、かなり能動的に聴いて下さっている、
音楽がお好きで来て下さっていると感じましたが、
私達出演者側に、更にフレンドリーな雰囲気や、
「演奏を観せる心意気」のようなものが、もっとあると良かったかもしれません。

落語家がお客様の雰囲気で話を選ぶように、
舞台上の演奏者も、お客様の様子をもっと積極的に感じ取って、
会を少しでも良い方向に向けていく余裕を持てたらな、と思いました。

いつも「楽しかった、来て良かった」と思っていただけるように全力を尽くしてはいますが、
もう一歩気持ちの余裕があれば、さらに良い雰囲気に出来たのではないかと思います。



帰りぎわ、会場入口のキンモクセイが香ってきました。
大きくて立派なキンモクセイの木。
毎年10月中旬以降から花が咲き始めていたように思いますが、
今年は秋の訪れが早いのでしょうか。

大好きな香りの中、爽やかな気分になって帰途につくことが出来ました。

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2014.9.18【新・波の会 勉強会】

10/12

(日)に鎌倉で開催予定の、「日本歌曲振興会  新・波の会  湘南グループ  秋のコンサート」
出演者が集まり、プログラム曲の勉強会が行われました。

グループに所属していらっしゃる作曲家や作詞家の方も同席され、
当日の曲目全てを演奏して、皆で聴き合い、気づいたことを批評し合います。
本番のおよそひと月前に、このような勉強会を設けるのは、
コンサートの準備段階として、とても良いやり方だと思います。

私はソリストに合わせすぎてしまうところがあり、
特にテンポが伸び気味になってしまわなないよう、注意しなくてはなりません。
伴奏の方でテンポをしっかり締めていくのも、ソリストとの駆け引きだと痛感しました。



今日の会場は、横浜市戸塚区民センター「さくらプラザ」のリハーサル室でした。
デッド過ぎず、響きすぎず、なかなか良い空間です。
ピアノはヤマハのS6ですが、響きがもう一つ…という感のあるこの機種でも、
あまり弾きにくくはありませんでした。

壁のカーテンやブラインドを開ければ、遠くの山並みも見えるので閉塞感がなく、
良い気分で練習出来そうです。
今後、何かの練習で使えたら良いな、と思います。

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2014.9.14【第228回 逗子童謡の会】

「第228回

 逗子童謡の会」で、北鎌倉女子学園講師のメゾソプラノ・安東京衣子さんとご一緒させていただき、

伴奏とソロ演奏を致しました。

 

前半は〈秋の歌と愛の歌〉と題し、
「小さい秋みつけた」「里の秋」「瀬戸の花嫁」「あの素晴らしい愛をもう一度」など、
後半は〈雨の童謡と旅の歌〉で、
「あめふり」「雨降りお月」「知床旅情」「遥かな友に」などを集めました。


講師演奏では、安東さんのソロで「お菓子と娘(橋本国彦)」「初恋(越屋達之助)」「カルメン」より「ハバネラ(ビゼー)」、
ピアノソロは「愛の夢 第3番」と、「アナと雪の女王」より「レット・イット・ゴー」を演奏しました。
(ピアノソロは、「逗子童謡の会」主宰の天野伊豆子さんとご相談して決めたのですが、
「アナ雪」よりは、もう少し高齢のお客様に合わせて、
NHKの朝ドラマ「花子とアン」などの方が良かったかもしれません…)



会場の逗子文化プラザ・なぎさホールは、自然な音響と良いピアノで、私のとても好きなホールです。
ここで演奏させていただける、というだけで、とても幸せに感じます。
良いホールと良いピアノでコンサートをしたい・・・
全てのピアニストの願いでしょう。
ここでソロリサイタルが出来たら良いですね…

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2014.9.7 【堤剛 チェロリサイタル 〜堤剛の世界 1】

桐朋学園大学の学長も務められたチェリスト・堤剛さんのリサイタルを聴いてきました。
ピアノは須関裕子さんです。


「ミューザ川崎 アフタヌーンコンサート」の一つとして行われた会で、
堤さんご自身がお話をなさりながら進められました。
お話つきのコンサートは、もうすっかり当たり前になりましたね。

「チェロのいろいろな面を聴いていただける曲を選んだ」という今回のプログラムは7曲で、
〈1〉ベートーヴェン「モーツァルトの〈恋を知る男たちは〉による7つの変奏曲 」

〈2〉J.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲 第3番」より
プレリュード/ブーレ/ジーグ

〈3〉三善晃「母子のための音楽」
1:甘い 子守歌 愛
2:慰め 優しい やわらぎ
3:想い出 悲しい 癒し
4:お話 幻想
5:さわやか 目覚める

・・・この曲の楽譜は、三善晃さんの遺品の中から見つかったそうで、
入院している子供とそのお母さんのために書かれたものだそうです。

〈4〉ショパン「序奏とポロネーズ」
〈5〉ラフマニノフ「ヴォカリーズ
〈6〉ファリャ「スペイン民謡組曲」
〈7〉チャイコフスキー「カプリッチョ風小品」

〈アンコール〉サン=サーンス「白鳥」/フォーレ「夢のあとに」


どの曲も、長年弾き込まれた余裕のある表現である上に、
聴衆の耳にさらされ続けてきた芯の強さが、伝わってきました。
聴衆が演奏家を育てることの重みを、ひしひしと感じました。

須関裕子さんのピアノも、お若いのに輪郭がとてもしっかりした音楽作りで、
堤さんの馥郁とした音楽をしっかり支えていました。
(淡いイエローのドレスも、とても素敵でした)


終演後のロビーでは、「やっぱり芸術家はすごいなあ…」という話し声が聞こえました。
本当にそうですね…
自分はあの境地に憧れていても、いったいどこまで近づけるものか、甚だ疑問です…

昔は、音楽大学などで教職に就くと、もう演奏活動をなさらない方がほとんどでした。
リサイタルを続けていると、やっかみ半分に「偉いわねえ」などと言われることもあったと聞きます。

でも今は、教員の実績が問われるようになりました。
演奏科目教員の場合は、公開演奏が論文や著書に該当しますので、
教えながら演奏家としてのキャリアも積んでいくのも当たり前になり、
定年退官した後も、そのキャリアを継続させていく方も、珍しくなくなりました。
実に隔世の感があります。

学長職を2013年に退職されてからも、ますます活躍の場を広げていらっしゃる堤さん。
10月には、バッハ無伴奏曲のリサイタルもあるそうで、ぜひ行きたいと思いましたが、
その日は伴奏の本番があり、残念…次の機会を祈りたいと思います。

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