【2023.4.24  アラムニーコンサートのリハーサル】

 

一昨日に続いての、さくらプラザホール。

5月3日(水祝)開催の「第41回アラムニーコンサート」のリハーサルに行ってきました。

 

今回のコンサートには、メゾソプラノの安東京衣子(あんどう けいこ)さんと、ヴァイオリンの小林明代さんの伴奏で参加します。

今日のリハーサルはプログラム全体の通し練習ではなく、1人ずつ時間を区切って練習する形でした。 

ある程度まとまった時間、ステージで練習出来るのはとても有り難いです。

 

一昨日のコンサートの余韻が冷めやらぬ中、同じステージの同じピアノを弾けることにワクワク。

響きに広がりがあり、弾く歓びを感じさせてくれるピアノでした。

若林顕さんのあの音の足元にも及びませんが、響きの流れを作っていくよう、意識しました。

 

客席で聴いてくださった方々によると、安東さんの歌う「お菓子と娘」(橋本国彦作曲)では、もっと音量を出した方が良い、もっと歌との掛け合いにした方が良いとのこと。

伴奏ではまず"背景を作る"ことを心がけていますが、ソロとの音量バランスをとりつつ、もっと多彩な音色で弾けないものか…、もう一歩踏み込んだ表現が出来ないものか…、と悩んでいたところでした。

 

自宅練習を続けたところ、少し色彩めいたものを感じて弾けるようになってきました。

アドバイスをいただけて、本当に感謝です。

本番までもっと磨きをかけていきます。

 

 

【2023.4.22  若林顕ピアノリサイタル】

 

横浜市戸塚区民文化センター・さくらプラザホールは、今年8月で開館10周年を迎えるそうです。

その記念公演の一つ、若林顕さんのピアノリサイタルを聴きました。

ホールは昨年6月から今年2月初めまで天井改修工事中でしたので、若林さんのリサイタルも工事前の「ショパン:ピアノ作品全曲シリーズ」以来です。

久しぶりに土曜日が休みで、やっと聴きに行くことが出来ました。

 

メトネル:「忘れられた調べ」第1集 op.38より「回想ソナタ」

ドビュッシー:「映像」第2集(全3曲)

ショパン:バラード第4番 op.52

ワーグナー=リスト:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より「イゾルデの愛と死」S.447 R.280

 

ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」

 

〈アンコール曲〉

ラフマニノフ:前奏曲 ト長調 op.32-5

シューマン=リスト:献呈

 

初めに若林さんから、ご挨拶とプログラム曲の紹介がありました。

『他のホールよりダントツで多くこのホールで演奏してきているので、母校に戻ってきた感じ。』

『色々な曲があるが、自由にお聴きいただければ。』

とのこと。

 

そして始まった演奏会は、深みがあり、かつ柔らかな音色の連なりが素晴らしいものでした。

バス(低音)の支えがしっかりとあるのに、響きが重くならない、硬くならない演奏は私にとって理想です。

まるで温かい布団の中にいるような… 、そんな心地よさを感じたほどでした。

 

フレーズがとても大きく、決して音楽が細切れになりません。

曲紹介の際、『「展覧会の絵」は終曲「キエフ(キーウ)の大門」へたどり着くまでの道のり』とお話しされていましたが、各曲がただ並んでいるのではなく、一緒に絵をたどって観ているような時間の流れを感じました。

曲全体を俯瞰(ふかん)出来ていらっしゃるからこそですね。

 

ピアニシモ(とても弱く)でも輪郭のはっきりとした音色、巧みなペダリング…

ピアノはこんなにも様々な表現が出来る、と改めて思い知らされました。

 

今日は2階席の正面で聴きましたので、手や身体の使い方もよく見えました。

決して上半身や腕を大げさに動かしていないのに、この表現力。

ピアノの鍵盤が下がる距離は10mmですが、その10mmで全てをやっているようでした。

動画の普及でジェスチャー過多の演奏が散見される中、ぜひ見習いたいと思います。

 

プログラム曲全てをここまでハイレベルな演奏で聴けることは、なかなかありません。

伴奏の練習に行き詰まっていた中、大きな刺激を受けました。

また休みが合えば、ぜひ聴きに行きたいです。

 

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